人間五十年 下天の内を比ぶれば ・・・

Fortune Tarot

『昨日の敵は今日の友』という言は、皆さんも御存知ですよね。勿論、現実には逆の『昨日の友は今日の敵』も有り得ますね。人間関係は時と場に縁って、コロコロと換わります。日本には、『雅』という語が在ります。雅とは移り換わる人間関係をサヴァイヴする事です。ホームレスに成っても、そのコミュニティの中で上手く立ち回れる。大統領に成っても、そのコミュニティの中で巧く立ち回れる。そんな人の事を、雅な人と言います。世は無常です、だから無常を認めねば私達は生きてけません。誰よりも無常を認めるのが巧いのが、雅な人です。

アメリカのウォール街は、世界の金融の中心です。それは、世界の権力の中心を意味します。そんな絢爛豪華なウォール街にも、影の面は在ります。夜はホームレスの皆さんが、路に現れます。そんなホームレスさんの中にも、雰囲気の違う人が何人か居ます。そんな人から「1ドルを恵んでくれませんか」なんて言われた時には、何でだか渡しちゃうんですね。その雰囲気の違う人は、元リッチマンです。何かの弾みで全てを失っただけで、虎視眈々と這い上がる準備をしてるんですね。そういう人はオーラと言うか、やはり瞳の中に宿す光が違います。

元リッチマンは、今もリッチな状態が当たり前なんです。だから何かの弾みでそんな当たり前のリッチな状態から溢れ落ちてしまっても、元リッチマンの脳は是が非でも元の当たり前のリッチな状態に戻ろうとします。それこそが、脳の基本的な働きの1つですからね。でもリッチな人は常に挑み続ける人ですから、当たり前のリッチな状態から弾き飛ばされる危うさと常に隣り合わせで生きてます。挑み続ける人の生は、正に波乱万丈です。そういった意味では、彼等も雅な人です。彼等のリッチさは財布の中ではなく、彼等の頭の中に在るんですよね。

私達は、誰が我がの敵で誰が我がの友かを見い出さねばなりません。しかも、常に移り換わる人間関係の中でです。スピ系の人の中には「二元性を越えましょう」とか、言ってる人は多いです。善悪・正誤・優劣・勝敗、そして敵か友か・・・確かに二元性に囚われてる内は、幸せに成れません。これはもう、必ず幸せには成れません。それでも尚、私達は誰が我がの敵で誰が我がの友かを見い出さねばなりません。人間関係、つまり誰とどう関わるか。これこそが、人生をサヴァイヴするのに最も要なんです。むしろ実は、これが私達そのものなんです。

釈迦さんは我がの教えを民に解く時に、対機説法というテクニックを使ってました。これは、聴く人のレベルに合わせて話し方を換えるという技です。目の前の人の立場を取って、目の前の人に最も伝わる様に語る。伝え方の理想形、それが対機説法です。でも、釈迦さんの対機説法は更にレベルの高いものでした。釈迦さんは、今は目の前に居ない人の事も考えて教えを説いてたんです。これは、目の前の人の立場を取って、目の前の人に最も伝わる様に語る事と矛盾してる様に感じるかもしれません。さてさて、これは一体全体どういう事でしょうか。

釈迦さんは目の前の人に最も伝わる様に語りつつ、その目の前の人の子孫へもメッセージを送ってたんです。釈迦さん位に成ると当たり前の様に弟子が居て、いつかその弟子達が釈迦さんの代わりに釈迦さんの教えを民に説く訳です。という事は釈迦さんの教えは、何年も何十年も何百年も何千年も語り継がれる訳です。だから釈迦さんは、何千年後の民の事も想定に入れて教えを説いてました。そして現に、釈迦さんの教えは釈迦さんが悟ってから約2600年も経った今も輝きを失ってません。釈迦さんの教えは、数千年単位の人類の英知なんですね。

ホリエモンの異名を持つ堀江貴文さんが、何処かの大学の卒業式で卒業生に向けて仰られてました。「今の世にはスマホが溢れてるけど、こんな未来が訪れるなんて俺を含む誰も考え付かなかった」的な事を。堀江貴文さんレベルの人でも、先の事は見えないんです。まぁ釈迦さんは仏陀(悟った人)ですから、先の事が見えたかもですがね。でも恐らく釈迦さんも、そんな超能力は持ってなかったでしょう。釈迦さんが持ってたのは賢い脳と、抽象度の高い考え方と鋭い洞察力。それを瞑想する事で出力して、数千年レベルの心理を見い出せたんですね。

賢い人にとって、未来を知るのは難しい事ではないのかもしれませんね。それは今を深く見れば現在に、過去も未来も詰まってるからです。時は過去〜未来に流れてるのでは在りませんが、実は未来〜過去にも流れてません。過去からも未来からも、時は現在に流れ込んでるんです。つまり、今しかないんです。過去は幻、未来は夢。過去は記憶、未来は想像。だとするならば、今さえも『夢幻の如くなり』なのかもしれません。その辺の事を、釈迦さんも織田信長さんも豊臣秀吉さんも解ってたんですね。さ、今日も人生を一生懸命に樂しみましょうか。

幼い頃からスピリチュアルに興味と関心を持ち、多くの師に仕えつつ学びを深める。 未だ学びの途中ながら、その学びはスピリチュアルの枠を超え多岐に渡った。その知識や能力をアウトプットする場として、祓師という職を選ぶに至る。 クライアントの心に寄り添い、明日への元気が出てくる様な施術を行う。

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