質疑応答・ゴータマシッダルタ氏

Fortune Tarot

Q.あの世って、在るんですか? A.例えばさ、どっかから矢が飛んで来て君の体に刺さったとしようよ。そして、それに気が付いた君の友が駆け寄って来て言う訳さ。「この矢は誰が射ったんだ」とか「この矢は何処から飛んで来たんだ」とか、それって何か違いませんかね?「矢の体への入射角と今の風速と風向きを計算して云々」とか、それも良いけどさ。「いやいや、先ず体に刺さってる矢を何とかしてくれよ」って話でしょ。それと同じ、死んだ後の事なんて考えるだけ無駄。極論、あの世なんて在っても無くても今の君に関わりは無いよね。

Q.死ぬのが怖いんです、どうすれば良いですか? A.安心して下さい、死ねば死への恐れも無くなるよ。だって、死を怖がってる君が消えるんだからさ。人は中途半端に脳が進化しちゃったから、哀れだよね。人より脳が劣ってる獣の方が、死を恐れてないよね。まぁ獣の場合は、本能的に死を恐れてるだけで頭では死を解ってないだろうからね。獣は死を恐れないから、そりゃ死ぬ瞬間まで一生懸命に生きるよね。獣でもそうなんだから、草なんてもっと凄いよね。ただそこに在って、ただただ役を果たすだけ。まぁ、草に脳は無いんだけどさ(笑)

Q.縁起と空って、どういう事ですか? A.ん〜、空は俺が考えた訳じゃないんだけどさ・・・玉葱って、在るじゃん。玉葱って皮に包まれてて、剥いても剥いても皮が出てくるじゃん。でやっと皮が無くなったと思ったら、芯が無いじゃん。玉葱は皮だけで創られてる、ってのが縁起。玉葱には芯が無い、ってのが空ね。そしてその皮の1枚1枚が、人や物や事との関わりな訳さ。つまり俺達は、自分以外の人・物・事との関わりで作られてるのさ。つまり、俺達に実体なんて無い。存在が関係を作ってんじゃなくて、関係が存在を作ってるって事ね。

Q.貴方が悟った事は、縁起と空ですか? A.違うよ〜、俺が悟った事って縁起でも空でもない訳よ。でもまぁ確かに俺が悟った後に語ったのは、縁起についてだけどさ。だからと言って、俺が悟った事が縁起という訳ではないよね。空に関しては、俺の後輩くんのナーガールジュナくんが考えた事だし。俺が「これが悟りだ」って、悟りに指を差すとするじゃん。縁起も空も、差してる指その物の事なのよ。でも悟りは、指してる指の先に在る訳じゃん。まぁ四の五の言わずに、座禅でも組んで瞑想しなよ。そしたら君も悟れるから、悟りを知れるよ。

Q.魂って、在りますか? A.今までのやり取りを聞いてれば、解るんじゃないかな。俺の後輩くん達が、中観派やら唯識派やらを作ったらしいけどさ。はっきり言って俺は魂は無いと考えてるし、さっきも言ったけどあの世も無いと考えてる。でも、情報空間は在るよね。だからそれをあの世と呼ぶなら、あの世も在るんだろうさ。要は、頭の中の世界の事さ。獣と違って、俺達にとっては頭の中の世界も現実の世界もそんなに変わらないんだ。と言うか、現実世界って何?誰だって、自分の脳というフィルターを通してしか世界を感じれないのにさ。

Q.正しい生き方って、どんな生き方ですか? A.そもそもさ、正しさって何?人に縁って、正しさなんて違う訳じゃん。正しさなんて、碌なもんじゃないよ。正しさというか、自分の正しさを人の押し付けるのは碌なもんじゃないよね。そんな事をやってっから、今でも戦が続いてるんでしょ。そう考えると、正しさってな『ほどほど』って事だわな。少なくともそう考えた方が、今より世界は穏やかに成るんじゃないの?修行だって、そうだよ。修行ばっかりやってても、何の役にも立たない。働いたり遊んだり、どれもほどほどに樂しまないとね。

と言った所で、そろそろ纏めに入ろうか。さっき、俺の悟った事を聞いてくれた人が居たよね。さっきは「君も悟れば?」で済ましちゃったけどさ(笑)折角だから、ちゃんと話しこうか。俺が悟ったのは、俺自身だよ。さっき、脳のフィルターの話をしたろ?人は誰でも脳にフィルターを掛けてて、自分の見たいものしか見てない訳さ。でもそんなんじゃ、とてもじゃないけど悟れない。だから全てのものを見たいと考えて、フィルターの設定を全てのものが見える様に換えたのさ。すると全てのものが見えて、自分自身がハッキリと見えちゃったんだ。

だってそうだろ、俺達の本質は存在ではなく関係なんだから。全てのものが見えるという事は、全ての関係が見えるという事。その関係の結び目が、自分自身な訳さ。そして宇宙には、自分自身と自分以外のどちらかしかない訳。だから自分自身がハッキリと解れば、同時に自分以外の全てのものも解っちゃう訳。そしてハッキリと解った自分自身と自分以外の全てのものを合わせれば、それが宇宙って事さ。ちょっと難しかったかな?でもこんな感じね(笑)とかく、先ずは皆も瞑想しなよ。座学だけでも瞑想だけでも、悟りなんて開けないんだからさ。

幼い頃からスピリチュアルに興味と関心を持ち、多くの師に仕えつつ学びを深める。 未だ学びの途中ながら、その学びはスピリチュアルの枠を超え多岐に渡った。その知識や能力をアウトプットする場として、祓師という職を選ぶに至る。 クライアントの心に寄り添い、明日への元気が出てくる様な施術を行う。

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