目的を明確にするために自分を知る
「自分のことを知る」ことは悪いことではありません。
そもそも自分にはどんなこだわりがあって、どんな生き方をしているときが気が楽なのか、様々な角度から自己分析して、最低限の「私の取扱説明書」を自分の中に持っておくことで、無駄に悩んで足踏みし続ける時間や、誰かと違うかもしれないことについて変に気に病む時間を浪費せずにすむでしょうから。
自分を知るために、性格や考え方、物事への取り組み方の傾向などを細かくタイプ分けして解説している本や、質問の答えを選択していくことで自分がどんな性質を持っているかを判定してくれるアプリ、心理テストのサイトや、生年月日や生まれた場所などからその人の性質を読み解く占い(命術)など、とにかくいろいろな手段がありますが、どれが今の自分にとってしっくりくるかは人それぞれでしょうから、自分が腑に落ちるものをその時々で参考にされればよいと思います。
もちろん当サロンで行っているタロット占いを使って、「本当の私って、実はどんな人ですか?」「方向性として間違っていませんか?」などのように質問してくだされば、対応して出てくるカードから、なんとなくのその人となりやアドバイスを浮かび上がらせることも可能です。
(もちろん占いですから、自分を理解するための参考材料として楽しむことが大事だと思います。)
タロット教室でもお話することですが、長所も場合によっては短所となり得ますし、その逆も然りです。
タロットカードを「良いカード」「悪いカード」と決めつけて占うのは、あまりにもナンセンスだという話ですね。
大事なコトは、それを知っていて、なおかつバランスよく使いこなせるかどうかです。
自分の本質を理解し、そこから生きる目的を見出し、目的地に向かって進むために、占いや解析本、ネットの情報から材料を調達することは、とても良いことだと思います。
私も時々、客観的に今の自分を観るために、占星術をはじめとする占いや、自己分析シートなど、いろんなツールを使って確認したりしています。
特に占いなんて「確かに言われてみればそうかもしれない・・・」の世界かもしれませんが、それを確認することで、自分の選んだ道へさらなる一歩を踏み出すための勇気が湧いてくることもあるのですから、見えない何かに背を押してもらいたいときや、アタマの中を整理したいとき、注意深くなることが必要なときには、最適なツールだと考えます。
回避するための自分探しはNG
それとは逆に、やらない理由を調達するため、悲劇のヒロインでい続けることを選択する自分に安心するために、自分探しをする人がいます。
「私は〇〇タイプの人間だから、今の世の中では生きづらいんです。」
「私なりにすごく努力しているのに、なんかうまくいっている感じがしないんです。やっぱり自分がそういう星(性質)の元に生まれてしまったからだと思うんです。」
しんどい原因や、頑張らなくても良い原因が明確になれば、「だったら仕方がないや。」と開き直ることもできるでしょう。
めんどくさいことを考えるのをやめるために、やらない自分を正当化するために、それらの材料は良い働きをしてくれるかもしれません。
しかしながら、そういう人ほど
「私はこういうタイプの人間だから、こういうのは向いてない。こういうのも無理。それでも人生をあきらめたくないのですが、どうすればいいですか?」
といった質問を投げかけてこられたりするのです。
もしもあなたがそのように相談されたら、どうしますか?
「たぶん無理だと思うし、向いてないと思うけど、それでも成功したいです。」という人も割と多いです。
しかしながら、努力をせずに成功しているように見える人ほど、陰でいろんな活動をされていたりするものです。
残念ながら、楽してうまくいく方法はありません。
いろんなことをやってみなければ、自分に合うか合わないかは分かりませんし、失敗してみなければ要領よくやれる方法も見つかりませんし、メンタルも鍛えられません。
間違えることや批判されることが怖くて自分の世界に閉じこもれば閉じこもるほど、自分なりのやり方を見つけるどころか、ますます挑戦することが億劫になるでしょう。
むしろ、他に選択肢があることや、いつでも新しい何かに挑戦できることさえ忘れていってしまったりするものです。
「自分以外の誰かから、うまくいく方法が与えられるのを待つ」「世の中の流れが自分にとって生きやすい流れに変わるのを待つ」というやり方を続けていると、自分でも気づかない間に、自分自身の内側から選択肢を生み出していく力(自分で自分の人生を切り拓いて生きる力)が、どんどん弱まっていくでしょう。
また、他者から与えられる基準(評価)で生きている人は、「あの人(上司・親など)から、これをやったらうまくいくと言われたから、とりあえずその言葉を信じて一生懸命やることが自分の使命。その人たちからの期待に応えなければならない。」と、本当の自分がやりたいことではないことを続けていくうちに(それで地位や名声を手に入れたとしても)、本来の目的を見失い、認められ続ければならないという義務感に襲われてストレスフルになり、どんなに頑張っても満たされない思いからだんだんやる気が出なくなっていき、どこかでそれが思わぬ暴走を招いてしまうかもしれません。
「本当の自分を知る」と言いながら、心のどこかで自分以外の原因を探そうとしているのであれば、ちょっと注意が必要です。
世の中のせい、環境のせい、生まれた時代や場所のせい、そもそも持って生まれた自分の個性のせい。
だからいろんなことが上手くいかないんだ。だから他の人よりも苦しい生き方をしなくてはならないのだ。
あぁ、なんて自分は大変な運命を強いられているのだろう・・・。
こうなってしまうと、目の前の幸せをかみしめる心の余裕までも喪失してしまい、心や身体が悲鳴を上げ始め、どうにかして「本当の自分」が「今の生き方は変だよ」と気がつかせようと、軌道修正させようと、ケガや病気をあえて引き起こしたりするものです。
それでもそのサインを無視し続けると・・・非常にアンバランスな生き方を続けざるを得なくなるかもしれません。
それが楽しいかどうかは、本人にしか分からないでしょうし、その生き方を変えるかどうかも、本人にしか決められません。
好きに生きたらよい
目的意識をもって、いかに自分のやりたいことを自分の価値観で選択し、行動しながら成長し続けていくか、という生きる目的のために占いや自己分析のツールを使う人と、
「なぜ自分はうまくいかないのだろう?」「何があればうまくいくのだろう?」という、うまくいかない原因やうまくいくための手段としての何かを外側に探すことばかりに気を取られている人がいます。
ここまで書いておいてなんですが、生きていれば、上記のどちらの場面も多少なりとも経験するものです。
生きていれば、嫌なことを何か(誰か)のせいにしたくなることももちろんあるでしょうし、そう思わないとやってられないことが、度々起こるのも人生です。
ただ、分かったうえでそういう態度をとるのと、それしか知らなくてそうするのとでは、大きく違うというのも、なんとなく分かりますよね。
個人的なことで分かりづらかったら申し訳ないですが、極端な話、ちょっと嫌なことがあったら「今日の占いカウントダウンでまさかの最下位だったからしょうがないか。また明日から楽しもう。」といった感じで上手く気を紛らわせた方が、妙に納得がいって気持ちがスッキリしたりする日もあるので、それはそれでありですよね、ということです。
なかには「今は運勢が悪い時期だから絶対に悪いことばかりが起こる。だからいいことがあっても素直に受け取ってはいけない。きっと裏があるに違いない。」と信じて疑わずに生きている人もいるわけで、そういう人はもちろん常に「運の悪い出来事」ばかりに目が行くようになります。
結局は、物事の「受け取り方の違い」になってくるのですが・・・。
だからこそ、もしも現時点での自分の生き方や考え方が「本質からズレているのではないか」と気づいたら、立ち止まる勇気を持っていただきたいのです。
「強さ」も「弱さ」も、「ラッキー」も「アンラッキー」も、その言葉の定義や、そこからイメージされる事柄は、人それぞれ違っているのですから、何が「ダメ」で何が「よい」のかも、人それぞれ違っていてよいのです。
ということは、いちいちそれらの事柄からネガティブに振り回されて生きなくてもよいということになります。
「何のためにその状況をつくりだしているのか?」という自分を探し出して認識できれば、その瞬間に、きっと世界は変わるのではないかと感じているところです。
「自分を知る」こととは、心の中にある「なんとなく・・・」を意識に上げて、実際に自分の人生を思うように生きるために必要なことかどうか、自分でハッキリさせることではないかと思うのです。
タロット占いをご希望の方は、お問い合わせください。
あなたの毎日が、あなたの人生にとって素晴らしいものでありますように。
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