序
遥か昔、宇宙はカオス(混沌)より生まれた。そしてカオスはガイアを生み、ガイアは地球を創った。ガイアはゼウス(空)・ハデス(闇)・アテナ(愛)・オリンポス(地)・ポセイドン(海)・アポロン(陽)を生み、それぞれに地球を治めさせた。だが幾億年が経った後に、過ちが起きた。空を担うゼウスが闇を担うハデスと手を組み、ガイアを闇へ葬ったのだ。ゼウスは「ガイアに縛られないで、各々が自由に地球を治めようではないか」とハデスを唆した。そしてガイアを闇へ葬った暁には、ゼウスの全知全能をハデスへ渡す事を約束したのだ。
破
前からゼウスは、我がの方がガイアより優れてると考えガイアを疎ましく考えてた。その企みに気が付いたアテナは、ゼウスとハデスを何とか止め様とした。でも、その想い虚しくガイアは闇の底へ沈められた。そしてハデスもまたゼウスに騙され、全知全能を渡されずガイアと共に闇の地に封じられた。アテナの想い届かず、分断と孤立の音が宇宙に響き渡る。そして、人の争いの歴史が幕を開けた。アテナの切なる想いは音と成りて、遥かなる時を超える・・・そして時は流れ、京の五条大橋にて若き日の源義経こと牛若丸と武蔵坊弁慶が逢ったのだ。
Q
弁慶は牛若丸の智慧と才覚に惚れ込み、その生涯を牛若丸へと捧げる事と成った。その後、義経と弁慶は義経の兄・源頼朝と共に平家を滅ぼす。でも頼朝は自らの側近に唆され、弟の義経に死罪を命じる。追っ手から逃げる義経と弁慶一行は、安宅の関所にて正体がバレそうに成る。役人と押し問答に成るが弁慶の機転により、その場を切り抜けようとする。これが世に言う、勧進帳である。でも尚も食い下がる役人に、義経の正体がバレそうに成った。そこで弁慶が取った行動は、当時の常識を大きく覆えすものだった。弁慶は義経を、殴りつけたのだ。
A
「貴様のせいで在らぬ疑いを掛けられておる、この足手まといめ。腐れ義経に似ておるだと、この愚か者めが。」そう吠えるや弁慶は、殿で在り師で在る義経を殴り蹴り続けたのだ。「もう良い、通られよ。」役人も、一行が義経達だと解ってた。でも殿で在り師で在る義経を守ろうとする弁慶の常軌を逸した忠義心・武士道に、一行を通さざるを得なかったのだ。「だが弁慶、もう見つかるなよ。次は貴様等を、捕らえねばならん。」役人の言葉を背に、義経一行は海の見える丘に辿り着いた。そして弁慶は義経の前に平伏し、先程の無礼千万を詫びる。
No Comments
Be the first to start a conversation