日本蜜蜂という生き物は、在る意味ではとても日本らしい虫です。例えば、雀蜂が日本蜜蜂の巣を攻めてきたとしましょう。雀蜂の方が体が大きいので、当たり前ですが普通に戦ったら日本蜜蜂に勝ち目は在りません。では日本蜜蜂は、どの様に雀蜂から巣を守るのでしょうか。
日本蜜蜂にしても雀蜂にしても、蜂という生き物は熱に弱いんです。だから１匹の雀蜂に対して、多くの日本蜜蜂が集まって団子状態に成ります。そして熱で以ってして、雀蜂を殺す訳なんです。実は雀蜂より日本蜜蜂の方が、耐えれる温度がほんのちょっとだけ高いんですね。
こうして１匹の雀蜂を撃退する訳ですが、やはり日本蜜蜂にも多くの犠牲が出ます。そんな討ち死にした友を、日本蜜蜂は弔ったりしません。そして残った日本蜜蜂は、普通の生活に戻ります。もちろん死んだ友を弔うだけの知性が無いからと言われれば、確かにその通りです。
でもこの日本蜜蜂の姿こそ、日本人の精神なのではないでしょうか。皆で力を合わせて愛する物を守り、残った者は先に逝った者の志を継ぐ。多くの志が和す、それこそ私達日本人が想い出すべき考えなのではないでしょうか。私達は仕える事を、忘れてしまったのでしょうか。
No Comments
Be the first to start a conversation