「全ての催眠は自己催眠である、他者催眠とて」というのは、僕の催眠術の師の言です。これは催眠の本質を、シンプルかつ的確に言い表してます。他者催眠では、他者に催眠を掛ける・他者から催眠を掛けられる。これは、違うという事です。例えば「貴方の手が開かなく成る」という暗示を人に打ち込むという事は、実は「この人の手が開かなく成る」という暗示を我がに打ち込むという事なんです。その自信・確信こそが、催眠現象を引き起こします。「全ての催眠は自己催眠である、他者催眠とて」というのは、基本中の基本であり心理なんです。
西洋哲学では、世界は1つです。ただ、そのたった1つの世界に対する解釈が人の数だけ在ると考えます。でも、東洋哲学では違います。勿論、世界に対する解釈も人の数だけ在ります。でも、そもそも世界そのものも人の数だけ在るんです。アプリオリ的(先天的・恒久的)な世界なんて、無いんですよって事です。これを釈迦さんは『縁起』と言い、ナーガールジュナさんやツォンカパさんは『空』と言った訳です。そして彼等の考えた縁起や空という考えは、最先端の物理学や数学で証明されたという訳です。最先端と言っても、20世紀にですが。
賢い人は、霊能力や超能力なんか無くっても未来が解ります。まぁ『予見力』とでも、しときましょうかね。この予見力は、決して過去〜現在を調べても覚えれるものではありません。未来を見てる者にのみ、予見力は宿ります。そもそも過去が因で未来が果、では無い訳です。父と母が過去でエッチをしたから私が産まれた、訳では無いんです。もし貴方が未来で3人の子を産んだなら、その3人の子を産む為に、貴方は居るんです。父と母が過去でエッチをした、が因ではないんです。貴方が未来で3人の子を産む、が因と成って現在の貴方が居ます。
時の流れは、過去〜現在〜未来ではありません。実は、未来〜現在〜過去です。でも本当の本当は、時は過去からも未来からも流れてません。今現在、しかないんです。だって過去は記憶で未来は期待ですから、本当の本当に今現在しか無いんです。それを仏教では『一念三千』と呼んだりもしますし、密教で空海さんは『即身成仏』とも呼びました。未来で仏さんに成れるんだったら今現在も既に仏さんじゃあないか、という考えが『即身成仏』ですね。つまり過去を見るのではなく、未来を見る。だから、未来の予見もやれちゃうという事なんですね。
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